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思うところだけ

佐世保の事件について




 
私は社会的問題について、私見を振りかざすのは嫌いである。
そんなことを言える立場に自分は無い。

ただ、それはどうなんだと思うことはある。
少しだけ書きつけておこうと思う。


まず、この手の事件で毎回繰り返される
当事者を知る人へのインタビュー。
被害者はどんなにいい子だったか
加害者はどんなに異常であったかをしゃべらせる。
あれは意味がないからやめてほしい。
特に近親者、および同じ学校の生徒へのインタビューは、本当にやめてほしいと思う。
まだ、被害者がどんなにいい子だったかはいいとしても
加害者の異常性をクローズアップするようなインタビューは、3つもあればたくさん。
特に校長先生に聞いたって、校長先生は個々の生徒のことなどそれほど知りませんよ。


それから、犯行現場の詳細や、遺体がどうなっていたかや
加害者の家庭状況を探るのも、ほどほどにしてほしい。
遺体の様子なんか、私が被害者の親だったら
どんな損傷を受けていたかなんて、おおっぴらにされたくない。
自分の子がどんな状況で死んでいたかを、日本中の人が知っている、そんなの耐えられない。
今現在くらいの報道を最後に、これ以上の詳しい報道はやめてもらいたい。
(というか、私はもうこれ以上は知りたくないので、あまり報道を見ないと思う)


加害者についても、頭が良すぎただの、小学校の時に給食に何か入れただの
そんなことは報道が必要だろうか?
必要だったのは、その時に何らかの対処をすることであって
今になって、「そういえばこんなに異常だった」とアピールするような報道は嫌いだ。
そんなことをクローズアップするよりは
当時、そういうSOSを出していた彼女をその時に救えなかったことを悔やみ反省するべきではないだろうか。

あと、中学時代の写真や、合唱をしている動画などが流れたが
本当にやめてもらいたい。どこから出て来るんだ、ああいう画像は。



そして、前の記事のコメントにも書いたけれど
今回のことで、これまで県を挙げて取り組んできた『命の教育』が無駄であったとか、子どもに届いていなかったとか
そういう判断はしないでもらいたい。
教育の成果と、今回の事件とは、まったく別問題であると思う。
今回の加害者の子は、少し特殊だったと思わざるを得ない。
そういう子は、どんな社会にも必ずいる。みんなと同じ考えを持てない人は必ず存在する。
『命の教育』をしたって、佐世保の子どものすべて、100%の子がそれを理解し守ることはありえない。
でも大半の、95%の子どもには浸透しているはずなのだ。
もちろん、教育関係者にはショックだったかもしれないし、無力感も感じるかもしれないが
それで、これまでの取組みが間違っていたと思ったり
さらに方向転換をしたり、力を入れすぎるくらい入れるようにしたりするのはやめて
変わらずに淡々と、自信を持って今までの教育を続けていって欲しいと思う。
前回、小学生の殺傷事件があってから10年。
もう少ししたら、その当時の子どもたちが親になる年代である。
『命の教育』を受けた子どもたちが、親になって、命を大切にすることを自分の子ども達に教える。
そうやって、長い年月をかけて変わっていくことが必要なのであり
1回の事件でオロオロして無駄な方向転換などが成されないことを願う。



加害者については、残念ながら家庭にも問題があったと思わざるをえない。
母親が亡くなってしまったのは、大きな不幸であったと思う。
心を許すことができた身内が亡くなったことで、犯罪に走る歯止めがきかなくなって
事件を起こしてしまうという事例は実に多い。
父親がすぐ再婚したこと、高校1年生なのにマンションに一人暮らしであったこと
学校にほとんど通えていなかったこと等
不幸が重なり、周囲の目が届きにくくなっていたことは否めない。
今回のことはそういう要因が積み重なった故の事件であり、『命の教育』とはたぶんあまり関係ない。
彼女もまた、かわいそうな境遇にあったのだと思う。


マスコミはそのあたりを考慮して
いかにその子が異常だったか、いかに今回の事件が猟奇的であったかをクローズアップするのはもうやめて
現代社会における親子関係や子供を取り巻く環境、あとは心理的な研究といった面から
真摯な報道をしてもらいたい。
・・・・ま、たぶん無理だろうけど。



私はほぼNHKしか見ないから、まだ報道も控えめかもしれないけれど
それでもいろいろと疑問がわいたり、報道内容にムカついたりする。
民放のワイドショーはもっと過激だろうし、週刊誌も過剰に書き立てるだろう。
(昨日夜のニュース番組を見ていて、3Dで部屋の様子が再現されていて
どのように遺体が見つかったかなどをリアルに説明していたのには
すっかり辟易した)
私はたぶん、そういうのは見ない。


どこかに、冷静で客観的視点から、尊厳をもった報道や解説をしてくれるメディアはないものか。



私の知り合いにも、長崎や佐世保に住んでいる人がいます。
身近な分、心痛も大きいかと思います。
どうか、少しでも明るく強い気持ちを持って、過ごせますように。


 
| イレギュラーな日常 | 09:54 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
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コメント
観世さん、こんばんは。サンフレッチェの記事より先に、こちらが気になりました。(もちろん後でサンフレッチェも拝見します。。)

このところ慌ただしくてニュースもろくに見られない状況でしたが、この事件のことだけは否が応でも目に入ってきました。私もNHK派なのでいわゆる過激な、行き過ぎた報道を目にせずに済んでいますが…

うまく表せないのですが、被害者にはもちろん加害者にも不幸な事件という印象を受けました。
観世さんが仰るとおり、「命の教育」を地道にしっかりと続けていくだけでは防げないことがあって、高校生でマンションに一人暮らしという状況だけでも、ある意味でとても難しい境遇におかれていたのですから、
このような悲劇が起きる前に、何か励ましや支えとなる働きかけがあったなら、と感じました。

…このところ、あまりテレビを見なくなりました。以前は帰宅後2時間くらい各局を梯子して見るほどのニュース番組が好きでしたが。
その道のことは詳しくわからないのですが、情報の伝え方、話題の取り上げ方、見せ方そのものが、何か行き過ぎていたり、反対に何か大事な部分を隠しているように感じたり。最近はネットでそこそこに信頼できそうな記事を読み漁って、なんとか社会の流れから離れないように保つのがやっとというところです。
奇をてらった演出も、掘り出し物のような映像もいりませんから、冷静で公正な報道が見られる世の中(?)になってほしいと切に感じます…
| mintblue | 2014/07/29 10:51 PM |
> mintblue さま

重い記事に、コメントありがとうございました。
今回の件は、娘と同い年で、同じ九州ということで、非常に身近に感じられてつらいです。
被害者にも加害者にも、その周囲の方々にも、学校関係者にも、
いろんな方面に具体的な思いが巡ります。
「そっとしておいてあげて」というのが一番の気持ちですが
報道もお仕事ですからそうはいかない。
真摯な態度で必要最低限の報道だけをしてもらえたら・・・と思います。

mintblueさんに共感いただけて、とてもうれしかったです。
ありがとうございました。

| 観世 | 2014/07/29 11:45 PM |
コメントするべきか迷いました。
記事を拝見する前、昨夜から考えていました。
見なかったふりしてスルーすべきか。

事件の一週間前に10年前の事件の本を紹介するという予見的な行動をしてしまった者としては、大変動揺しています。

人間というのは勝手なものです。
観世さんの嘆きをよそに私が最初に思ったことは御手洗親子や川名記者のこと。
きっと他社であるにもかかわらず遠慮なく取材が殺到するに違いない。10年前と同じ様に。
やっと10年目の区切りをつけたばかりだったのに。
人生とはなんと皮肉な。
“彼女”もきっとどこかでこのニュースをみていることでしょう。

報道する者、受け取る者、皆全く無関係の事件だと思わないでほしい。
誰にとっても起こりうる事なのだということ。
私たちは薄氷の上の日常を生きている。
| ふみどう | 2014/07/30 12:29 AM |
> ふみどう さま

ふみどうさんはコメント下さらないだろうなと思っていました。
複雑な思いを抱えていらっしゃるだろうなと思って。

本当に、本をご紹介いただいてすぐのこの事件に
私も驚き、背筋が寒くなる思いでした。
せめて佐世保でなければよかったのにとすら思いました。

私も記事を書こうか少し悩みましたが
小保方さんの時もそうだったように
ウケ狙いの過剰な報道が我慢できませんでした。
また、私の親が教育関係者だったこともあり
教育が無駄だったという流れの報道がされたら嫌だと思いました。
現場はこの10年、どれほど頑張ってきたか。
それは川名さんを含めた報道関係者も同じでしょう。
10年前の事件が蒸し返されたり、比較されたりするような報道は
どうかやめてほしいです。

コメントありがとうございました。
書きづらかったでしょうに、感謝いたします。
| 観世 | 2014/07/30 1:00 AM |
こんばんは。
ちょっと時期ズレですけど、どうしても気になるので…。

わたしも詳細な報道は無用に賛成です。
いくらもっともらしいことを言っても、本音は興味本位でしかないと思います。
それよりも、被害者と遺族の二次被害を防ぐのを優先してほしい。

加害者に対しては、
あなたに、ひとりの人間の人格を全く考慮せず、道具として扱うことを教えたのは誰で、何だったのか
を問いたいです。

他人の人格を尊重するという感覚は、自分を大切にしているからこそ理解できるものだと思います。

それにしても、根深い個人の心の闇へのケアを、たくさんの子どもを対象にした教育だけに任せるのが正しいのでしょうか?
じゃあ、教育は無駄なのかというと、そんなことは絶対にありません。
私は、こうやって、事件が起こってしまったケースばかりではなく、問題の軽重があるにしろ、救いの手が差し伸べられたもっとたくさんの子どもがいるのだと信じています。

家庭以外で、子どもの様子に気づきがあるのは圧倒的に学校のケースが多いと思いますが、先生たちはとても忙しい。
できれば、先生から引き継いで気になる子どもをフォローする、ソーシャルワーカー的な役割があるといいんですけど…。
(スクールカウンセラーって何をしてるのかな?よく知らないんですけど、その人はそういうことはしないのかな?)

そして、被害にあった女の子の失われた人生を悲しみ、こころからご冥福を祈ります。
もうひとつ、どうかご遺族が、心の傷を痛み、治療し、癒やすための時間とケアが充分に与えられますように。
| ちこぐっち | 2014/07/31 10:41 PM |
> ちこぐっち さま

コメント、ありがとうございます。
ちこぐっちさんのご意見、一つ一つその通りで、胸に刺さります。

≫ひとりの人間の人格を全く考慮せず、道具として扱うことを教えたのは誰で、何だったのか

≫他人の人格を尊重するという感覚は、自分を大切にしているからこそ理解できる

≫問題の軽重があるにしろ、救いの手が差し伸べられたもっとたくさんの子どもがいるのだと信じています。

本当に、おっしゃる通りです。


私の両親は中学の教師をしていました。
中学の先生がどれほど忙しくて、中学生という年代を指導するのがどれほど難しいか、私はずっと見てきました。
(この事件の子たちは高校生ですが)
現在の先生方はさらに忙しく大変になっていることでしょう。

人間的な尊厳、基本的人権、命の大切さ
そういうことを教えるのは、本来家庭ではないでしょうか。
学校で命の教育をしていただけるのはありがたいですが
家庭がちゃんと子供を見て、その子に即した躾、きちんとした生活を送らせてあげていれば、それでいいはずなのにと
私なんかは単純に思ってしまうのです。
成績なんか以前に、生きることのすばらしさを教えるのは、やっぱり一番身近にいる家族じゃないでしょうかね。
親が忙しいのもわかってますが、他でもない、自分の子どもじゃないですか。

だから、「命の教育の成果の検討」とか、スクールカウンセラーもそうですけど
「そりゃそうだけどさ・・・」って思ってしまうんですよね、そういう言葉を聞くと。



こんな記事にも、思慮深いコメントを寄せて下さる、ちこぐっちさんをはじめ読者の皆様に、本当に感謝です。
私もおかげでいろいろと考えさせてもらえます。
皆さんの考えの深さや、自分の浅はかさにも気づかされます。ありがたいことです。
感謝します。これからもよろしくお願いしますね!
(小難しい記事はめったに書きませんけど)




| 観世 | 2014/07/31 11:03 PM |
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